2025年05月11日

映画「博士の異常な愛情」に衝撃を受けました

↓ ピーター・セラーズの一人三役。こちらから転載させて頂きました。
映画「博士の異常な愛情」に衝撃を受けました
↑ マンドレイク(Mandrake:ナス科の有毒植物)英国空軍大佐。これはすぐに分かりました。
映画「博士の異常な愛情」に衝撃を受けました
↑ マフレイ(Muffley:米国白人で最も多い苗字)米国大統領。最後まで気づきませんでした。
映画「博士の異常な愛情」に衝撃を受けました
ストレンジラブ(Strangelove:怪愛)博士。こちらも分かりませんでした。
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録画しておいた映画「博士の異常な愛情」(NHK‐BS)を見て衝撃を受けたので、そのことについて述べてみたいと思います。

有名な映画のようなので、「私がいままで映画のことをよく知らないで生きてきた」ことがバレてしまう内容です(笑)。

タイトルから想像される内容が「狂気の愛欲物語」だったので、録画してもしばらくは見る気になれませんでした。実際に見てみると、想像していたものとは全く異なりました。とても考えさせられる内容でした。

ピーター・セラーズ(Peter Sellers)が主要登場人物の一人三役だったことを最後まで気づきませんでした。1963年の映画「ピンクパンサー(The Pink Panther)」はテレビで見たことがあったので、似た印象のマンドレイク英国空軍大佐役はすぐに気づきましたが、残りの二役は最後まで分かりませんでした。

ピーター・セラーズの演技も素晴らしいのですが、それ以上の衝撃を受けたのが脚本です。

水素爆弾の誤爆を契機に地球が滅亡するという荒筋で、破滅に至るまでの米ソ首脳部のドタバタが喜劇風に描かれています。登場人物は想定される中ではまじめな人々で、極めてまじめな行動を執りますが、時間に迫られてすべてが失敗するというまじめな喜劇となっていました。

その喜劇を面白おかしく見ることもできるのですが、監督のキューブリック(Stanley Kubrick)の主張をどのように受け止めるべきかを考えてみました。

水爆誤爆の端緒を作った人物の狂信。走り始めたら止まらない地球滅亡システムとそれを作り上げた人々の屁理屈。世界の破滅の阻止よりも自身の愛欲を優先する米軍トップ。これらは「異常な愛情」を持つ博士とは別の人々の異常さです。

おそらくですが、キューブリックは「この程度の人々が世界破滅へのカギを握っている」「組織の暴走はこんなに容易に生ずる」と言いたかったのではないでしょうか?

なお、邦題は「異常を愛する博士」の方がよいのではないかと思ったりしたのは秘密です。
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Posted by 島田市岸町の工学博士 土屋昌弘(つちやまさひろ) at 05:08│Comments(0)趣味
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